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「覚悟」を持って発信する、つるの剛士のブレない信念

武士が刀を抜く気持ちで〈価値観を揺さぶる1WEEK〉第1回

■武士が刀を抜く気持ちで

つるの:もうひとつ気をつけているのは、「きっと自分の発言がどこかで誰かを傷つけることになる」という「覚悟」を持つことです。

 もちろん、誰も傷つかない発言をするに越したことはないのですが、信念を持って自分の意見を述べる以上、結果的に自分が傷ついたり、他の誰かを傷つけたりしてしまうことは避けられないんじゃないかと思っています。

 だから、特にデリケートな話題について発言する際には、武士が刀を抜く時のような気持ちで、自分が傷つく覚悟はもちろん、他人を傷つける覚悟も持つようにしています。もちろん、刀を抜く時は慎重に、何度も自問自答してから抜いているつもりなので、炎上する覚悟もできています(笑)。

 あとは、世間から批判されている人を擁護したいと思った時も、できるだけ本人に迷惑がかからないよう気をつけています。その人の名前を出したり、あまり直接的に擁護したりすると、本人にとってマイナスかもしれないので。「つるのさん、そんなことつぶやかなくていいんだよ。もうほっておいてよ」って迷惑がられるかもしれませんし。あまり詳しくは言えませんが、そんな時は本人の名前を直接出さず、自分の話題にすり替えてつぶやいてみたこともあります。読んでくれた方が、それとなく気づくよう工夫して。

 そんなことをいろいろと考えているので、ここぞという時のネット上の発言は、感情や勢いにまかせてというより、一晩じっくり寝かせてからのほうが多いかもしれませんね。僕、刀を抜くのに、一晩かかるんですよ(笑)。

 

 

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つるの 剛士

つるの たけし

1975年5月26日生まれ。福岡県北九州市出身、藤沢市在住。「ウルトラマンダイナ」のアスカ隊員役を熱演した後、2007年に“羞恥心”を結成しリーダーとして活躍。一躍時の人として人気を博す一方で、2009年にカバーアルバム「つるのうた」をリリースし35万枚を売上げオリコン1位を記録。続いてセカンドカバーアルバム「つるのおと」では25万枚を売上げ、トータル60万枚のセールスを記録し、以降精力的に音楽活動を行っている。将棋、釣り、楽器、サーフィン、野菜作りなど趣味も幅広い。二男三女の父親。


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